偏愛stock

美しいって思ってる

千年の時を超えて錯乱する素人

詰め込んで、
吐き出すアテもなく、
どうしようもなく文字を打ち込みたくなった。

 

さようならを言うにはまだ早い、
そう彼女は僕にいう。

「限界はどこにあるの?」彼女に聞く。

「それを聞いてどうするの?」

「根拠が欲しいんだ」

彼女は微笑む。そして消えた。


どこにも無い、浮遊する意識。
あの日の僕は、何もかもを諦めたふりをしていた。

君といっしょに歩いていたかっただけなのかもしれないし、
それも嘘である気もする。その程度で、ここにいる。

 

続く残酷さ、終しまいの美しさ、
始まりの容赦なさ、見せつける善意。

どこまでですか?

僕は苦しいです。

どこまでですか?

僕は知りません。

どこまでですか?

僕のことは放っておいてください。

 

生かさず、殺さず。

猫の奴隷になりたいと願うような陳腐な思想。

 

誰かが見ている。気持ちが悪い。

見ないでください。見ていてください。でもやっぱり、見ないで欲しい。

 

「視線」

そこに映る、煌めいた、その姿。

それって、何。訳がわからないから、もういいかな?

 

君は答えない。

 

誰でもいい、君じゃなくてもいいんだ。

それは半分本当で、半分・・・得体の知れない漬物石。

 

冗談はよして、

そう言われたって、困る。

冗談を剥いだら、立っていられなくなる。

 

「別にそれでもいいのよ」

 

君は笑う。

 

<モノ>

そこにある<モノ>は、どうやってここに来たの。

僕はこいつを救えるだろうか。

 

「あなたにそんなことできやしないわ」

 

また君は笑う。

 

どっちでもいいんだ。

今日は、ありがとう。

 

そうやって、結んで、保ったつもりさ。

明日は野原で本でも読もうかな。

 

お飾りに扮して、演じるんだ。

忘れてもらって、どうぞ構いません。

 

「あなたって本当バカね」

 

君は消える。

行くあても告げず、でもきっとまた会ってしまうんだろう。

 

賞味期限の切れた大根になりたい。
かましいほど才能を腐らせて、怠惰を貫きたい。
だってこの世は、もう・・・終わってるじゃないか。

 

中途半端で、ありふれていて、どうしようもなく不毛で、

くすぶっていて、いきがっていて、ジャングルジムに憧れている。

 

残念だ。

本当に、

 

 

癒されて、汚れて、かき消して、乱れて、毛布に埋まる。

 

「かわいいよね」

って誤魔化されることも、

「気持ち悪いよね」

って決めつけられることも、しょうもない。

 

悲しいって、それでいいかな。

シンプルにそれでいい気がしてきた。

 

でも世界は、どうするの?って聞いてくるから、

僕はまたお茶をにごすんだ。

 

やれるだろうか。僕も、極地に行けるだろうか。

情けなさとアホらしさが込み上げる

 

「君はダサい」

 

「君はオシャレ」

 

「君は普通」

 

 

 

ありがとう

って、笑えば全て丸く治るんだろうか。と

今日もクスブル僕に、君は笑って「エジプトに行きなさいよ」なんて言う。

 

 

君のことが嫌いだ、

そう告げても君はどうせ笑う。

 

僕はそんな君に甘えている。ドMとやらに該当だろうか。

 

人は欲まみれの「生」に蓋をして、「顔」をつくる。

己が可愛くてしょうがない、

己が恥ずかしくてしょうがない、

己を持て余し、己に踊る。

 

「あんたTシャツを前後ろ逆に着てしまった時、過剰に嘆きそう」

君はまた藪から棒に決めつけてくる。

 

「僕に構うな」

 

「ださい」

 

「・・・結構」

 

「これあげる」

 

左の手のひらへ飴のゴミ袋を置かれる。

 

「どう受け取る?」

 

彼女はまた消える。

 

 

キツネが車道と歩道の境界線をうろついている。

どちらに行っても地獄だろう。

僕はそう思った。

 

 

悲観は卑怯だろうか?

僕はあの人の楽観に惹かれていたというのだろうか。

 

羨ましいと?

 

答えはない。

だけど、狐の気持ちを勝手に決めつけるのは遠慮しよう。

 

僕は、僕を可能な限り、鮮明に描写したい。

それはとても遠回りで、途方なく、生産性の低い、

それでいて、エレガンスな営みだと思う。

 

僕はそのことに誇りをもとう。

それは、誰のためでも、僕のためでもない。

なんとなくで、曖昧な、まわりくどい美学だ。

 

どうぞ、ご自由になんていいながら、
今日もオシャレなあの子とすれ違う。